第5回「よしだ学校レポート」(ブログ)

新たなスタートを切ることが出来ました。
一周忌も滞りなく終了しました。自分にとってはこれからがスタートです。新しい事務所の準備もほぼ終了、これからは「飲食業高収益化支援センター」を中心に活動していく予定です。

飲食業の労働生産性(繁盛貧乏からの脱出!)
労働生産性は一人当たりの稼ぎ高。粗利益高÷人員で算出されます。それが世界と比較すると第3回で書いたように2015年度の時間当たり生産性は日本がOECD35か国中20位で42.1ドル。米国68.3ドル、ドイツ65.5ドル、イタリア51.9ドルとなっています。日本は先進国中でも生産性の低い国に甘んじています。これは国ベースでのデータです。業種によっても生産性は様々です。中小飲食店はどれぐらいかというと、約600万円。月間では50万円です。大手では1000万円、月間では83万円が平均です。生産性は一人当たりの粗利益高ですので、これに労働分配率(人件費÷粗利益)をかけると一人当たりの給与が算出されます。中小企業の平均は分配率50%ですので一人当たり25万円の人件費。大手だと42%の分配率が平均ですので35万円となります。
基本的にはこの数字を改善させないと、繁盛貧乏からは脱出できません。まず曜日ごとの売上を見てください。平日と土日の売上の差は3倍ぐらいでしょう。平日に店を閉めれる曜日はないでしょうか?

時間帯ごとに付加価値を生み出せているのか?
ピーク時間は1日2回です。ランチタイムの12時~13時前後、ディナーでは18時半~20時半前後でしょう。ピークは約3時間です。これを時間帯ごとの人時売上高でみると、ピークは1万円近くあるはずですが、その他の時間は3000円いけばいいところ。1日を平均すると4000円から5000円といったところでしょう。
売上の低い曜日や時間帯、店を閉めるということも十分考えられます。そうすることで忙しい日や時間帯の付加価値も生まれてきます。

1日の流れ
大きくは営業準備、オペレーション業務、閉店業務の3つに分かれます。営業準備は掃除や仕込みなどが主です。考えられることは掃除を外注化できないのか、ロボットを活用できないか。仕込みに関しては業者等に委託できないか、セントラルでまとめてできないか、社員でないとできない仕事か?パートさんに任せることはできないのか?社員でないと出来ない仕事なら、その価値は出ているのか?これらをチェック、改善していくだけでも生産性は変わっていきます。

オペレーション業務
入店から退店までの作業の流れは次の通りです。「来店・お迎え→案内→水・おしぼり→オーダー取り・オーダー通し→調理→料理出し→中間サービス・バッシング→レジ業務→お見送り」あくまでも一般的な業務の流れですが、効率化できることはないでしょうか?
「効率化と非効率の一体化」という言葉をよく使いますが、お客様の目に入らない部分は効率化、そして人にしかできない部分は非効率。効率化を実現することが付加価値を生む非効率な作業を生むということです。ですから効率ばかりを追求してもお客様は離れてしまいますが、効率を追求し実現させた上に非効率や他にはない技術や味というものが生まれると考えるべきです。逆に非効率を優先しすぎると、非効率(お客様満足)が従業員の言い訳となることがあります。
POSレジ(オーダーエントリーシステム)が導入され、オーダー通し業務やレジ業務が効率化されました。しかしこれで人件費の削減や席回転率のアップにまでは結びついていないところがほとんどのようです。特にレジ業務です。繁盛店のランチ時など、レジで並ぶことはしばしばです。一方、スーパーではどうでしょうか。無人レジがあるところもあります。クレジットはほとんどの店で使えますし、サインを必要としない店もあります。(ただしクレジットのサインなしは店の責任で、不正に使われた場合は店の責任になります。)クレジットに関しては手数料がかかるので導入を躊躇する企業も多くありますが、時代の常識となってきています。せめて3000円以上の客単価の店は導入すべきだと思いますし、お客様の手間が減り、レジでのスピードも上がると考えると2000円以上でも導入すべきではないでしょうか。
その他、回転すし店や一部焼き肉店では案内を省略(席カードを渡す)しているところやテーブルでの端末入力によるオーダーは常識。ファミリーレストランでのドリンクバーやサラダバーなど、オペレーション作業の効率化が常識となっていることも多くあります。

単純作業はますます効率化され、人でなければできない作業の価値が上がっていきます。社員の価値を引き出すには、単純作業を社員にさせないことです。繁盛貧乏からの脱出を目指してください。

 

2017年4月10日(月)